学術論文等の即時オープンアクセス義務化
即時オープンアクセス義務化とは
2025年度から新たに公募を行う競争的研究費を受給する研究者は、その成果となる学術論文及び根拠データの学術雑誌への掲載後、即時に機関リポジトリ等の情報基盤への公開が義務付けられます。
以下は、即時OA義務化と本学のOA支援の概要を解説する動画です(約3分)。
義務化の対象となる競争的研究費
以下の競争的研究費が即時OA義務化の対象です。
助成団体 | 助成事業 |
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日本学術振興会(JSPS) | 科学研究費助成事業 |
科学技術振興機構(JST) | 戦略的創造研究推進事業(一部を除く) |
日本医療研究開発機構(AMED) | 戦略的創造研究推進事業 |
科学技術振興機構(JST) | 創発的研究支援事業 |
義務化の対象となる研究成果
以下の研究成果が即時OA義務化の対象です。
学術論文 | 電子ジャーナルに掲載された査読済研究論文 |
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根拠データ | 掲載電子ジャーナルの執筆要領、出版規定等において、透明性や再現性確保の観点から必要とされ、公表が求められる研究データ(Supplemental Data等) |
即時OA義務化の対応方法
①機関リポジトリ等の情報基盤への登録
岡山大学は、岡山大学学術成果リポジトリ(OUSAR)を整備し、構成員の研究成果を蓄積、発信しています。岡山大学の研究者は無償でコンテンツの登録が可能です。登録方法等の詳細はこちらをご確認ください
②APCを支払いOAジャーナルを出版する
岡山大学は2種類のAPC支援を実施しています。
投稿先の学術雑誌に応じて利用できる支援制度が異なります。
学内のどのAPC支援を受けられるかは「JOURNAL SUPPORTER β」で簡易的にご確認いただけます。
転換契約による論文掲載料支援
従来の電子ジャーナルは学術雑誌の購読料のみの契約でしたが、転換契約は電子ジャーナルに掲載する論文の掲載料(APC)も含んでいます。「購読料」を「掲載料」に「転換」し、論文を広くオープンにすることを目的とした契約です。
以下の出版社でAPC支援を利用可能です。
Company of Biologists | Royal Society of Chemistry |
Elsevier | SpringerNature |
Oxford University Press | Wiley |
詳細はこちら(学内限定)をご確認ください。
インパクトの高い国際的な学術雑誌へのAPC支援
岡山大学は、Journal Citation Reports等の雑誌の評価指標で、最新の最新の百分位が「上位10%以内」である学術雑誌を対象にAPC支援を実施しています。転換契約に含まれない出版社やフルゴールドOAジャーナルについては、こちらの支援制度をご検討ください。
詳細はこちら(学内限定)をご確認ください。評価指標によるジャーナルランクを簡易的にチェックするツールもご利用いただけます。
即時OA義務化に対応できない時はどうする?
関係府省及び資金配分機関が整備するシステムを通じて、各年度の実績報告の際に、当該学術論文及び根拠データの即時オープンアクセスの実施が困難な理由を報告する必要があります。
(ただし) 困難な理由が解消された場合は、速やかに「機関リポジトリ等の情報基盤」への掲載を行うことが求められます。
お問い合わせ先:機関リポジトリへの登録について リポジトリ・資産管理グループ
APC支援について 資料・電子リソース受入グループ
即時OA義務化および岡山大学のOA支援についてはOA支援パンフレット(学内限定)もご確認ください。
参考情報
- 学術所論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針(統合イノベーション推進会議、2024年2月16日)
- 「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」の実施にあたっての具体的方策(関係府省申合せ、2024年10月8日改正)
- 学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針、及び学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針の実施にあたっての具体的方策に関するFAQ(2024年10月8日)
- 日本の学術論文等のオープンアクセス政策について(統合イノベーション推進会議、2024年4月25、26日)
- 科研費における論文のオープンアクセス化について
- オープンサイエンス促進に向けた研究成果の取扱いに関するJSTの基本方針(国立研究開発法人科学技術振興機構 2025年4月1日改定)