岡山大学出版会

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学校組織のナレッジマネジメント

学校組織のナレッジマネジメント

著:高岡敦史
A5判 232ページ
定価: 2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN: 978-4-904228-78-4

概要

体育授業をめぐる教師間コミュニケーションの研究書です。
教科教育のなかでも突出して無形の知の集積が求められる体育の授業づくり。より良い体育授業を目指すための知識共有や対話の作法は、他教科の教員さらには多くの組織にも適用可能な知見を含んでいます。

目次

まえがき

第1章 学校組織のナレッジマネジメントはなぜ必要か?
  第1節 授業をめぐる問題
  第2節 問題の捉え方
   第1項 どこにフォーカスを当てるか?
   第2項 教師の知識とコミュニケーションという糸口
   第3項 何を明らかにすればいいか?
  第3節 方法
   第1項 実践理論科学の方法
   第2項 研究の枠組み
  第4節 概念定義と用語使用規則

第2章 学校組織のナレッジマネジメントに関わる知見
  第1節 本章の目的と位置づけ
  第2節 体育経営組織に関する研究潮流と到達点
   第1項 体育組織の認識
   第2項 体育事業過程としての教師間コミュニケーション
  第3節 教育経営学における研究潮流と到達点
   第1項 学校組織研究の系譜
   第2項 コミュニケーションの重要性の指摘
   第3項 教師間コミュニケーションの機会としての校内研修・授業研究への着目
  第4節 自己組織化に関する研究潮流と到達点
   第1項 組織の自己組織化と知識経営に関する研究展開
   第2項 場の理論
   第3項 学校の自己組織化研究
  第5節 組織コミュニケーションに関する研究潮流と到達点
  第6節 組織開発論の研究潮流と到達点
   第1項 組織開発論・組織学習論
   第2項 学校組織開発論
  第7節 サービス・マネジメントに関する研究潮流と到達点
  第8節 小結

第3章 知識の共有と創造を生む教師間コミュニケーションの方略
  第1節 目的と課題
  第2節 方法
   第1項 概念の定義と操作化
   第2項 基本仮説の定式化と分析枠組み
  第3節 結果
   第1項 調査方法および標本の属性
   第2項 体育授業に関する知識の共通性・更新性状況の実態
   第3項 コミュニケーション属性によるコミュニケーション方略の展開の違いに関する結果
   第4項 知識の共通性・更新性を向上させるコミュニケーション方略
  第4節 考察
   第1項 体育科教育に関する知識の共通性・更新性の実態
   第2項 有効なコミュニケーション方略に関する考察(課題1)
   第3項 コミュニケーション方略とコミュニケーション属性との関係に関する考察(課題2)
  第5節 小結

第4章 教師間差異を小さくするコミュニケーションのメカニズム
  第1節 目的
  第2節 方法
   第1項 研究課題
   第2項 リーダーの発話行為の把握方法
   第3項 調査方法
  第3節 知識の共通性向上の様相
   第1項 方法
   第2項 結果とその解釈
  第4節 知識伝達のメカニズム
   第1項 方法
   第2項 結果とその解釈
  第5節 考察
   第1項 2つの定性的研究の結果の総合化
   第2項 コミュニケーションにおける知識伝達に関する理論的考察
  第6節 小結

第5章 考察
  第1節 有効な教師間コミュニケーションに関する考察
   第1項 効果的なコミュニケーション方略
   第2項 知識伝達のメカニズム
   第3項 有効なナレッジマネジメント
  第2節 体育組織とコミュニケーションに関する考察
  第3節 学校組織のナレッジマネジメントに関する新発見

第6章 結論
  第1節 本書の要約
  第2節 体育授業の教師間の違いを小さくし、自律的に改善するための方法
  第3節 実践的な示唆
  第4節 これから何を研究すればいいか?

あとがき

文献一覧

巻末表
資料1 体育科の授業づくりをめぐる教員間対話に関する調査
資料2 リーダーの発話(平成16年4月21日)
資料3 リーダーの発話(平成16年6月17日)
資料4 リーダーの発話(平成16年10月14日)
資料5 若手教師による構想発表(平成16年4月21日)
資料6 ベテラン教師による構想発表(平成16年5月27日)
資料7 リーダーによる構想発表(平成16年5月13日)