岡山大学出版会

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ニホン語・トルコ語・アルタイ語研究

ニホン語・トルコ語・アルタイ語研究

著:竹内 和夫
A5版 492ページ
定価: 4,620円(本体4,200円+税10%)
ISBN: 978-4-904228-56-2

概要

竹内和夫氏(1927年~)は、1952年に東京大学文学部言語学科を卒業後、中学校での教員生活を経て、1976年に一躍、岡山大学教授に就任したという異色の研究者です。トルコ諸語研究の第一人者として内外に著名であるとともに、アルタイ諸言語や日本語の研究にも数多くのユニークな業績があります。
本書は、著者の長年にわたるさまざまな論考から選りすぐった、珠玉のアンソロジー。高校生に向けたエッセイから専門的な論文まで幅広く収録しており、読者をアジアの諸言語が織りなす絢爛たる世界へといざなってくれます。

目次

まえがき

第1部 ニホン語
1.世界のなかの日本語
2.日本語の語順を考える
3.音のことばを考える
4.日本語はどんな言語か-類型論的考察-
5.国語辞典類にみえる「膠着語」の記述
6.ことばの近代化
7.日本語の要点
8.東京下町はなしことば亀戸方言
9.「現代かなづかい」のゆれ-中学・高校・大学生460人について調べる
10.母語からみた他言語と他言語からみた母語

第2部 トルコ語
1.トルコの詩人 ナーズム・ヒクメット Nâzım Hikmet
2.トルコの国語国字改革
3.黒子は私よ
4.国際トルコ語学会報告1988、1992
5.トルコ語の言文一致・不一致
6.2か国語辞典の理想と現実
7.動詞の機能的カテゴリー -日本語とトルコ語-
8.トルコにおける外来語と外来語論
9.トルコ語のなかの外来語
10.基本語彙に関する一考察 -トルコの教科書から-
11.トルコ語とウイグル語の文末ムード

第3部 トルコ系諸言語
1.トルコ諸語をたずねて
2.トルコ諸語について
3.トルコ諸語の品詞
4.トルコ諸語の動詞
5.トルコ諸語の指示語
6.アゼルバイジャン語音声資料
7.新疆ウイグルの文字改革-文化大革命とその後-
8.ウイグル語音声資料―北京放送
9.トルコ諸語のなかでの現代ウイグル語の位置
10.旧ソ連文字事情-トルコ系諸国でロシア字からローマ字へ-
11.中国のカザック語(方言)、とくに数詞とその音声をめぐって
12.Türk語の長母音について
13.トルコ諸語音韻史上のRhotacismとLambdacism

第4部 「アルタイ」諸語ほか
1.モンゴル諸語とトルコ諸語の親族関係Ⅰ
2.モンゴル諸語とトルコ諸語の親族関係Ⅱ
3.日本のアルタイ諸語研究のあけぼの(江戸時代)
4.日本語系統論・類型論とアルタイ語学
5.形動詞・副動詞とアルタイ諸語・日本語
6.膠着・孤立・屈折 -言語の形態論的なタイプの位置づけと日本語-
7.膠着語における単語と接辞
8.第3人称について

著者略歴

著作目録